仕事に忙殺されている間に、東京モーターショーがスタートしてしまった。
さらに、例年ならもう少し後だと思っていた「カーオブザイヤー」も決まったらしい。
なにやら、浦島太郎のような気分でテレビや新聞を見ている。

ところで、この「カーオブザイヤー」。大方の予想通りトヨタのプリウスが受賞した。
3代目にあたるプリウスだが、何か画期的な新技術が投入されているかと言えば驚くほどのものはない。
と個人的には思うのだ。

むしろホンダのインサイトの方が、低価格なハイブリッド車として時代の流れを作った功績が大きいのではないだろうか。
とはいえ、何せ今年はトヨタの御曹司が社長になった年。
そこにプリウスが久々の大ヒットだ。
社長就任のご祝儀プレゼントとして、茶番劇をやる前から結果はわかりきっていたと言われてもしかたないだろう。

一方、西の京都ではタイヤ屋のミシュランがグルメガイドを出して揉めているようだ。
例のミシュランガイドの西日本編らしい。
老舗の料亭だか旅館だかが、そんな一律の評価で決められてたまるか!ということらしい。
それももっともなことだと思う。

そもそも、この格付けというヤツの基準が明確ではない。
最高速が何キロだとか、ゼロヨンが何秒とか、最高馬力が何馬力だとかならまだハッキリしている。
しかし、それだけでは測りきれないものもあるのは確か。
京都の一件はそこを問題視しているのだろう。格付けというのは結構、問題が多い。

さて、日本における格付けはいつから始まったのだろうか?
私の知る限りでは、江戸時代末期に、金鶏という20歳そこそこの駆け出しの戯作者が「名人姓名録」という格付け本を出したのが最初と思っている。
金鶏は、当時の作家や役者を鯛(たい)だとか、鮒(ふな)だとか、鯉(こい)だと評したらしい。
これが江戸庶民の間で話題となった。
こうなると、評された方はたまらない。
第2回目以降、特に名誉やメンツを重んじる人々だから少しでも良く書いてもらおうと、金鶏の元にはこうした人々から大量の金品の付け届けがあったらしい。
時は江戸末期。さまざまな改革で贅沢は禁止されていた時代。
こうした本はいずれ、お上に召し上げられることになる。
金鶏という若者は、なかなか機転のきく男だったらしく、当初から召し上げられることを前提に、わずかな間に荒稼ぎをして相当な財を成したらしい。

結局、格付けというヤツは、今も昔も第1回目が信用に値するということらしい。