東京の西にある国立市に美味しい釜飯を食べさせてくれる店があった。
国立市の店にしては価格が少し高めだったが、店主のこだわりが釜飯やお酒にも現れていて好きな店のひとつだった。

場所がら、三浦友和・百恵夫妻もたまに訪れるというだけにお店の雰囲気もモダンな和風インテリア。
そこで出される釜飯はカニや鯛、鳥に五目といったコースで、最後はお決まりの出汁をかけていただくもの。
この最後の一杯が香ばしく美味しい。

実はここの店主がクルマ好きで、初めて店を訪れた時は競技車で行ったため、妙に興奮していた。
なんでも、その昔はジムカーナをやっていたとかで、駐車場までの案内と称し助手席に乗り込んできた。
そして、さかんに「この雰囲気が懐かしい」とか「また、クルマをやりたい」と助手席ではしゃいでいた。
そんなこんなでその後も何度か、ここの釜飯を食べに行ったのである。

何年か前にお店の前を通りがかったら、その釜飯屋はなくなっていた。
気に入っていたお店がなくなったことが、非常に残念であったと同時に何となく寂しいものを感じた。
浮き沈みの激しい今の時代、さすがに10年近い歳月を考えれば仕方のないことだと思った。

ところが、1,2年前の仕事帰りに、ホームステーションからいつもと違う道を歩いてみた。
ふと気がつくとマンションの1階にモダンな和風のお店があることに気がついた。
夜、遅かったので店は閉まっていたが、その看板には釜めし専門「釜膳」とある。
(もしかして、国立にあった店?)と一瞬胸が高鳴った。
後日、釜膳を訪れてみると、何となく見覚えのある店主が注文を取りにきた。
そこで「昔、国立にあった店ですか?」と聞いてみたところ、やはりそうだった。

10年の歳月を経て、お気に入りのものと再会した喜びと同時に、我がホームタウンにお店が越してきていたことに感動した。

10年といえば、昨年の1月でBNR34デビュー10周年になる。
この間、第三世代のR35 GT-Rがデビューした。
当然、R35に試乗する機会が多く、第二世代GT-Rに乗る機会は激減した。
先日、GT-R BROSの取材で、久しぶりにR34 GT-Rに試乗する機会を得た。
その感動は、先の釜膳との再会と同じもの。

一度、気に入ったホンモノは色あせることはないようだ。

『釜膳』紹介サイトはこちら