サポートレースのポルシェカレラカップジャパン2008が始まる頃には、雨は上がったものの、コースが見えなくなるほどの深い霧に覆われたスポーツランドSUGO。予選はNSXが1-2-3を独占したが、4位以下に続くSC430も黙っていないはず。そして、GT-Rは「日産はSUGOで勝てない」というジンクスを覆すことができるのか…。

Text: Katsuhide Sugino
Photo: GTR-World.net



上位は激しいバトルの応酬
霧がわずかに残るものの、曇りのコンディション。気温24℃、路面温度26℃、コースは完全ドライ。雨の心配はなさそう。
81周の決勝は、霧のため10分遅れでスタート。#18 TAKATA 童夢NSX-#17 REAL NSX-#1ARTA NSX-#25 ECLIPS ADVAN SC430-#36 PETRONAS TOM’S SC430-#35 宝山 KRAFT SC430の順に1コーナーに突入。クリーンなスタートと思われたが、2コーナー立ち上がりで#22 MOTUL AUTECH GT-Rがスピン。#6 ENEOS SC430と接触した模様。#6 ENEOS SC430にはその後、ドライビングスルーのペナルティが出された。
レースはNSXが完全に主導権を握った。3周目、2コーナーで#17 REAL NSXが#1 ARTA NSXをパス。トップの#18 TAKATA 童夢NSXは1分19秒で集会を重ねる。対するGT-R勢は勢いがなく、全車10位以下を走る。ラップタイムも20秒台後半から21秒台。
8周目、3番手を走っていた#17 REAL NSXを#25 ECLIPS ADVAN SC430がパス。SC430がNSXに反撃を開始。序盤10周目の順位は、#18 TAKATA 童夢NSX-#1 ARTA NSX -#25 ECLIPS ADVAN SC430-#17 REAL NSX-#36 PETRONAS TOM’S SC430-#35 宝山 KRAFT SC430。NSXとSC430がそれぞれ3台ずつでバトルを続ける。しかし、16周目。4番手を走っていた#17 REAL NSXにGT300クラスとの接触でドライビングスルーのペナルティの判定が下り脱落。
20周目。トップを走る#18 TAKATA 童夢NSXと#1の差は0.472差。一方、GT-Rの順位は、#12 カルソニック IMPUL GT-Rが11位、#24が12位、#23 XANAVI NISMO GT-Rが14位、#3が15位、そして#22 MOTUL AUTECH GT-Rが16位と第3戦・富士と同様の低空飛行。30周目、ついに#22 MOTUL AUTECH GT-Rは周回遅れになってしまう。
#18 TAKATA 童夢NSXと#1 ARTA NSXのNSX同士のバトルは、激しさを増していく。32周目、1コーナーで#18 TAKATA 童夢NSXのインを#1 ARTA NSXが突く。激しいレイトブレーキ合戦で、#18 TAKATA 童夢NSXがトップを死守。
35周目、#1 ARTA NSXがトップグループの先陣を切ってピットイン。リアタイヤを交換するとともに、ドライバーはファーマン選手から伊沢選手に交代。トップを走っていた#18 TAKATA 童夢NSXは、37周目にピットイン。やはりリアタイヤのみ交換してドライバーを小暮選手から道上選手に交代。
ドライバーが交代しても、#18 TAKATA 童夢NSXと#1 ARTA NSXのバトルは続く。#1 ARTA NSXは38周目、レインボーコーナーでコースアウト。しかし、すぐにコース復帰し追撃を続ける。
50周を過ぎて、順位は#18 TAKATA 童夢NSX-#1-#35 宝山 KRAFT SC430-#25 ECLIPS ADVAN SC430-#38 ZENT CERUMO SC430-#39 DENSO DUNLOP SARD SC430。GT-R勢では、#24が10番手まで上昇。
#18 TAKATA 童夢NSXと#1 ARTA NSXの戦いはまたまた激しくなる。55周目からテールtoノーズが続く。
この2台のNSXの戦いに決着がついたのは、62周目。最終コーナー入口で#18 TAKATA 童夢NSXが前を走るGT300マシンに詰まってしまう。その機に#1 ARTA NSXは#18 TAKATA 童夢NSXのアウトから抜きにかかるのだが、汚れた路面に足をすくわれたのか、ズルズルとアンダーを出してコースアウト。クラッシュパッドにぶつかってフロントを破損。自力でピットまで戻ったものの、そのままリタイヤとなってしまった。
トップ#18 TAKATA 童夢NSXと2番手となった#35 宝山 KRAFT SC430の差は15秒6。道上選手は非常に楽な展開となった。
その後ろ、3番手を走る#25 ECLIPS ADVAN SC430の石浦選手は、#38 ZENT CERUMO SC430のライアン選手の猛追を受ける。表彰台を巡る戦いは、#25 ECLIPS ADVAN SC430が#38 ZENT CERUMO SC430にグングンその差を詰められ、75周目からはテールtoノーズ状態に。必死にブロックする#25 ECLIPS ADVAN SC430石浦選手だったが、77周目の最終コーナー入口でシフトミスしたのか失速。#38 ZENT CERUMO SC430がパスして3位に浮上。
トップの#18 TAKATA 童夢NSXは、余裕の走りで81周を走り抜け、今期初優勝を遂げた。50kgのウエイトハンディを搭載しながらも、実質、1度もトップを譲らずゴールしたことは賞賛に値するだろう。NSXの底力を見せられたようだ。
GT-R勢トップは、#24 WOODONE ADVAN Clarion GT-Rの8位が最高。他のGT-Rは、#3 Yellow Hat YMS TOMICA GT-Rが11位、#12 カルソニック IMPUL GT-Rが12位、#22 MOTUL AUTECH GT-Rが13位、そして#23 XANAVI NISMO GT-Rが14位と下位に沈んでしまった。「日産はSUGOで勝てない」というジンクスはまたしても守られた。
レースそのものは白熱したものだったが、GT-Rがその戦いに加われなかったのはGT-Rファンとしては非常に残念。とくに唯一、上位スタートだった#22 MOTUL AUTECH GT-Rがオープニングラップから接触で遅れたのは悔やまれる。
次戦は8月24日の鈴鹿1000kmレース。スーパーGTで最長の距離を灼熱のコンディションで戦う。GT-Rの反撃に期待したい。









2008年7月27日(日) スポーツランドSUGO 3.704256km
■決勝■
天候:曇 | コース:ドライ
GT500クラス/決勝決果
Pos. No. Car Driver Time Laps Tire WH
118TAKATA 童夢 NSX道上 龍
小暮 卓史
1:50'12.74381BS50
235宝山 KRAFT SC430ピーター・ダンブレック
片岡 龍也
0'19.75181BS

+1

338ZENT CERUMO SC430立川 祐路
リチャード・ライアン
0'30.58581BS35
425ECLIPSE ADVAN SC430土屋 武士
石浦 宏明
0'41.13681YH10
5100RAYBRIG NSX井出 有治
細川 慎弥
1'08.33081BS10
639DENSO DUNLOP SARD SC430高木 虎之介
アンドレ・クート
1'18.81781DL

+2

76ENEOS SC430飯田 章
ビヨン・ビルドハイム
1'35.05981BS

+1

824WOODONE ADVAN Clarion GT-RJ.P・デ・オリベイラ
荒  聖治
1Lap80YH50
917REAL NSX金石 勝智
金石 年弘
1Lap80BS
1036PETRONAS TOM'S SC430脇阪 寿一
アンドレ・ロッテラー
1Lap80BS50
113YellowHat YMS TOMICA GT-Rロニー・クインタレッリ
横溝 直輝
1Lap80BS
1212カルソニック IMPUL GT-Rセバスチャン・フィリップ
ドミニク・シュワガー
2Laps79BS
1322MOTUL AUTECH GT-Rミハエル・クルム
柳田 真孝
2Laps79BS40
1423XANAVI NISMO GT-R本山 哲
ブノワ・トレルイエ
2Laps79BS75
151ARTA NSXラルフ・ファーマン
伊沢 拓也
19Laps62BS5
GT500 規定周回数:56

32EPSON NSXロイック・デュバル
平中 克幸
45Laps36DL