-- SUPER GT第6戦レースレポート --
ランキングトップのMOTUL AUTECH GT-Rはしぶとく6位完走











例年の1000kmから700kmに短縮されたものの、SUPER GT最長のレースには変わりない。毎年、灼熱のレースが展開されるこのイベントだが、今年は15時スタートということでスタート時の気温は31℃、路面温度43℃と真夏のコンディションとしては低目。さらに空からは雨がポツリポツリと落ちてきている。
スターティンググリッドは、初のポールポジションを獲得した#35クラフトSC430を先頭に、フロントローに#3トミカエブロGT-R、#6エネオスと#38ZENTのSC430が続く。3列目は#8 ARTA、#18ロックスターのNSXが並ぶ。快進撃を続けてきた残る3台のGT-Rは下位に沈んでいる。
15時。どんよりした空から雨が本格的に落ちてきそうな中、レースがスタート。各車、グリッド順のままクリーンに1コーナーをクリア。順位の変化は、#24HIS GT-Rがカシオトライアングルの立ち上がりでひとつ順位をアップした程度で、まずは様子見の展開か。
トップを走る#35クラフトSC430は、58秒前半で後続を引き離しながら走る。その後には、#3トミカエブロ、6エネオスが続く。#35クラフトの石浦は好調にラップを刻み、10周目には、2番手に3.8秒の差。
しかし、20周を過ぎたところから、トップの#35クラフト石浦のペースが上がらず、#3トミカエブロが急速に接近。トップと#3の差は0.4秒から0.9秒でバトルを続ける。
今回のレースは3回のピットインが義務付けられている。ただし、ピットインして一旦エンジンを停止すれば、給油、タイヤ交換、ドライバー交代をしなくてもOKというルールなので、各チームが様々な作戦を取る。
25周目過ぎからピットインするマシンが出始め、トップを走っていた#35クラフトも29周目にピットイン。ドライバーを石浦から大嶋にチェンジし、4輪タイヤ交換して35秒4でピットアウト。この間にトップは、#3トミカエブロGT-Rのクインタレッリとなる。
31周目、#3トミカエブロもヒットイン。ドライバーを安田に交代し、コースに戻るも#25クラフトの前には出られず。
GT500クラス全車が1回目のピットを終え、順位が落ち着き トップは#35クラフトの大嶋に戻る。2番手に#8 ARTA NSX伊沢、その後は#3トミカエブロ安田、#6エネオス伊藤、#17KEIHIN NSX塚越の順。 その2番手争いが激化。2番手#8 ARTAの背後に#3トミカエブロと#6エネオスが迫る。41週目のシケインで #8 ARTAがオーバーラン。#3トミカエブロが前に出て、さらにストレートエンドで#6エネオスにも抜かれる。
トップ#35クラフト大嶋は安定した走り。後続は激しく順位を争い、今度は#6エネオスが#3トミカエブロを1コーナーの飛び込みでパス。#35クラフトがピットインしたことで、このレースで初のトップに立つ。#6エネオス伊藤は、64周目にGT500クラス最後に2回目のピットインを終えトップをキープ。ところが、65周目に最終コーナーでスローダウン。一度は復活したに見えたが、ヘアピン手前でストップしてしまう。
これで#35クラフトが再びトップに。その後を追うのは#8 ARTA。しかし、タイヤに不安を抱えているようで徐々に差は開く。
84周目。2番手を走っていた#8 ARTAがストレートでタイヤトラブル。白煙を上げながら1コーナーに突入。危うくコースアウトしそうだったが、左リアがバースト。スロー走行しながら、ピットに戻ろうとしたが、130R手前で出火。ドライバーのファーマンは脱出するも、マシン後部から激しく燃え上がる。消火作業が続けられ、セーフティカーが入る。
この時点の順位は、#35-#3-#38-#24-#18-#17。
86周終了時点で、マシンは セーフティカーの先導でストレート上に整列させられる。トップのGT500クラス#35クラフトを先頭に、再度セーフティカーランが始まる。そのセーフティラン中に ピットインした#36ペトロナスがピットで火災。クルーにも燃え移り、何とか鎮火するが#36ペトロナスは再スタートに時間がかかってしまった。さらに4番手の#24HIS GT-Rも再スタートできない。 ミッショントラブルか?
最後のピットインを行うため、#3トミカエブロ、#1モチュールGT-R、12インパルGT-R、#38ZENTなど続々とピットイン。
92周目。セーフティカーランが解除。この時点での順位は、#35-#36-#3-#38-#18-#12。
残り30周のスプリントレースが始まる。
6時28分。 ライトオンの指示が出た。ヘッドライトを点けないと違反になる。
95周目。#3トミカエブロの安田が#36ペトロナス脇阪をシケインで鮮やかにパスし、2番手に浮上 。トップの#35クラフトは変わらず。2番手#3トミカエブロとの差は15秒、1.3秒後ろに#36ペトロナス。その#36ぺトロナスを#38ZENTが攻める。103周目、 130Rで#36ペトロナスがGT300クラスと軽く接触しコースアウト。その後、ドライブスルーペナルティが課せられる。
残り10周時点の順位は、#35-#3-#38-#18-#12-#1。5番手と6番手にGT-Rが上がってきた。
115周目。 トップ#35と2番手#3GT-Rの差が11秒と詰まる。残り5周では9秒5に。
さらに 5番手#12インパルGT-Rフィリップの直後に#1モチュールGT-Rのクルムが迫る。 チャンピオン獲得のためにも1位差のポイント差は大きい。
7時24分。後続の追撃を振り切り、石浦/大嶋組の#35クラフトSC430がGT500初優勝のゴールを駆け抜けた。2番手以下は、#3トミカエブロ、#38ZENT、#18ロックスター、#12インパル、#1モチュール。優勝の逃したものの、気がつけば6位以内に3台のGT-Rが入るという好結果。GT-Rの2年連続チャンピオン獲得に大きく前進した。

優勝ドライバーコメント
#35 KRAFT SC430

石浦宏明「最初の走行は、予選で使ったタイヤを使うので、いかに持たせるかが課題でした。3~4秒の差を付けてからタイヤを温存したんですけど、それでも終盤苦しくて3号車に迫られました。それをしのいでからは楽になりました。セーフティーカーが出たときには動揺したんですけど、ピットが良い判断をしてくれたんで、マージンも広がって、それが大きなポイントでした。最後は大嶋君の走りを見ながらドキドキしてました(笑)。今年は(エース格でのGT500参戦という)大きなチャンスをもらって、緊張のシーズンでしたが、これでホッとできました。若手らしくないと言われていたんで(苦笑)、ここからは(若手らしく)のびのびとレースができると思います(笑)」
大嶋和也「今週はずっと(クルマの)調子が良く、予選もポールが獲れて、そこまでは完璧でした。決勝もミスしないように、最後まで集中を切らさないようにと考えてました。最後までノーミスで走り切れてホッとしています。10秒くらいあった差が、セーフティーカーが入ったことでなくなってしまったけれど、それは仕方ないと割り切って、あとは全開でいこう、と。自分も調子が良かったし、タイヤが最後まで持つのも分かっていましたから、後ろにつかれても、逃げていける自信はありました。ただ、終盤クールスーツが効かなくて、ドリンクもすぐになくなって、最後は気合いを入れながら走っていました(苦笑)」

決 勝 天候:曇/晴 | コース:ドライ
GT500クラス/決勝結果
Pos. No. Car Driver Time/Diff. Laps Tire WH
135KRAFT SC430石浦 宏明
大嶋 和也
4:16'02.744121BS28
23HASEMI TOMICA EBBRO GT-Rロニー・クインタレッリ
安田 裕信
0'10.681121MI52
338ZENT CERUMO SC430立川 祐路
リチャード・ライアン
0'18.450121BS58
418ROCKSTAR 童夢 NSX道上 龍
小暮 卓史
0'20.928121BS64
512IMPUL カルソニック GT-R松田 次生
セバスチャン・フィリップ
0'36.905121BS52
61MOTUL AUTECH GT-R本山 哲
ミハエル・クルム
0'37.189121BS86
739DUNLOP SARD SC430アンドレ・クート
平手 晃平
0'49.525121DL34
836PETRONAS TOM'S SC430脇阪 寿一
アンドレ・ロッテラー
1'00.967121BS78
9100RAYBRIG NSX井出 有治
細川 慎弥
1'44.360121BS38
1017KEIHIN NSX金石 年弘
塚越 広大
金石 勝智
1Lap120BS62
1124HIS ADVAN KONDO GT-RJ.P・デ・オリベイラ
荒 聖治
2Laps119YH74
128ARTA NSXラルフ・ファーマン
伊沢 拓也
37Laps84BS66
GT500 規定周回数:84