-- SUPER GT第7戦レースレポート --
MOTUL AUTECH GT-Rが2位を死守!
















9月13日 富士スピードウェイ
2009年スーパーGTシリーズも第7戦をむかえ、チャンピオン争いに向けて激しい戦いが予想された。これまでのところ、GT-R勢が6戦中4戦を制している。シリーズタイトルも第6戦終了時点で、#1 MOTULの本山/ブノワがトップ。2位には#36 PETRONASの脇坂/ロッテラー、#3 HASEMIの安田/クインタレッリというオーダー。
一方、今回の第7戦と8戦は、ウェイトハンディがドライバーズポイントと同じになるために、各車の性能差が拮抗し激しいレースが予想された。

しかし、レース1週間前になり、突如、特別性能調整が実施されたのである。その内容は、NSXとSC430のリストリクター径が拡大されるというもので、明らかにGT-Rにとっては不利な状況となる不可解な決定であった。いかなる理由に基づく決定なのかは不明だが、日本のレースの将来を考えれば、透明性の高いフェアなマネジメントが求められるのではないだろうか。

さて、予選はウェットコンディションの中で行われた。その結果、ポールポジションは#32 EPSON NSX、2位に#8 ARTA NSX、3位#1 MOTUL AUTECH GT-R、4位#36 PETRONAS SC430というオーダー。しかし、#8 ARTAは第6戦終了後にエンジン交換を行ったため、規定により10グリッド降格の12番手スタートとなった。これにより、#1 MOTULが2番手スタートの好ポジションからのスタートなった。GT-R勢では、#24 HISが5番手、#12 インパルが6番手、そして#3 HASEMIが14番手スタートで決勝を迎えた。

決勝は、朝から晴天に恵まれ、ドライコンディション。各チームはタイヤチョイスに悩むことになった。結局、5月のレースデータに基づいてタイヤ選択を決めたチームが多かったようだ。

14時、いよいよ決勝レースのスタート。ペースカーがピットロードに入り、一斉にスタート、1コーナーを目指す。そして早くも1コーナーでポールポジションスタートの#32
EPSON NSXがスピン。この混乱に乗じてトップに躍り出たのが#36 PETRONAS SC430。#1 MOTULの本山は、1コーナーの混乱をうまく処理して#36 PETORNASの背後にぴたりとつける。そのすぐ後ろには#6 ENEOS SC430が迫る。ストレートに戻ってきたGT-Rは、明らかにストレートスピードが伸びず、トップとの差が広がる。そして背後には#6 ENEOSが迫ってくる。
4周目、ついに#6 ENEOSは#1 MOTULを捉え、2位に浮上。さらにトップの#36 PETONASに襲い掛かる。
5周目、#24 HIS GT-Rが#1 MOTULをパス。3位に浮上。4位MOTUL、5位HASEMIと上位はSC430とGT-Rで占められている。
6周目、トップに躍り出た#6 ENEOSにペナルティが課せられ、ふたたび#36 PETRONASがトップに返り咲く。
9周目、なんと予選12番手スタートの#8 ARTA NSXが#3 HASEMIをネッツコーナーでパスし3位に浮上。おそるべき速さでトップを追う。
11周目、#8 ARTAは、ついに#1 MOTULの背後につけ隙をうかがう。そして12周目に、ついに#1 MOTULをネッツコーナーでパスして3位に。さらに#24 HISを追う展開となった。さらに20周目には、#24 HISまでも三度ネッツコーナーでパス。ついに2位に浮上。
その後も、#8 ARTAの追撃はとどまるところを知らず、ついに24周目にはトップの#36 PETRONASを最終コーナーでパスしてしまう。
30周目、2位の#36 PETRONASが先にピットイン。ドライバーを脇坂に交代し、30.2secで作業を終了した。続いて32周目にトップ#8 ARTAと3位の#1 MOTULがピットに入る。ARTAは36.6secとピット作業に手間取り、伊沢に交代。伊沢は#36 PETRONASの直前でコースインするものの、タイヤが暖まっていないアウトラップではつらく、#36脇坂にトップを明け渡す。33周目、#24 HISがピットイン。28.5secという早業で作業を終了し、3位でコースインするも、やはりアウトラップの難しさから#1 MOTULのブノワにパスされる。
38周目、#8 ARTA伊沢はついに、トップの#36 PETRONAS脇坂をパスしてトップに立つ。
48周目、#24 HISがダンロップコーナーでストップ。ドライバーの荒はマシンから降りてしまうが、クルマをチェックし再び走行開始。ピットに戻ってきた。原因は、300クラスのマシンが落としたドアがフロントガラス付近に当たった模様。その衝撃でキルスイッチがオフになってしまいエンジンストップ。荒の冷静な判断でスイッチをオンにしてコースに復帰したが、既にトップ争いからは大きく離脱してしまった。なんとも不運な結果だが、荒の冷静な対処は賞賛に値する。
この間、トップ#8 ARTAは2位との差を4秒以上にまで広げ、独走態勢に入る。注目は2位争い。#1 MOTULのブノワは#36 PETRONASをジリジリと追い詰めている。しかし、ストレートスピードに勝るSC430は、300クラスのマシンを利用しながら逃げる。何としても#1 MOTULよりも前でチェッカーを受けたい#36 PETRONAS。一方の#1 MOTULは#36よりも前でチェッカーを受け、シリーズポイントでも差を広げたいところ。両車の勝負はファイナルラップに持ち込まれる。最終コーナー、ブノワがついに仕掛ける。300クラスのマシンの処理に手間取った#36のインに入り、両車は並んだまま最終コーナーを立ち上がる。アウト側にいた#36はたまらずコースの外に。この瞬間、2位争いに決着がつき、#1 MOTULは大きな意味を持つ2位でチェッカーを受けた。

これにより本山はシリーズポイントでも63ポイントで単独首位に立ち、ブノワが58ポイントで2位。3位には53ポイントで#8 ARTAの伊沢/ファーマン、4位は同ポイントで#36PETRONASのロッテラー/脇坂となり、本山の2年連続チャンピオンの可能性が高まった。残る2戦。目が離せない状況は間違いないだろう。

決 勝 天候:曇/晴 | コース:ドライ
GT500クラス/決勝結果
Pos. No. Car Driver Time/Diff. Laps Tire WH
18ARTA NSXラルフ・ファーマン
伊沢 拓也
1:49'39.14366BS33
21MOTUL AUTECH GT-R本山 哲
ブノワ・トレルイエ
0'01.76166BS48
336PETRONAS TOM'S SC430脇阪 寿一
アンドレ・ロッテラー
0'03.15166BS42
417KEIHIN NSX金石 年弘
塚越 広大
0'19.61966BS32
56ENEOS SC430伊藤 大輔
ビヨン・ビルドハイム
0'29.55366BS20
63HASEMI TOMICA EBBRO GT-Rロニー・クインタレッリ
安田 裕信
0'38.11566MI41
735KRAFT SC430石浦 宏明
大嶋 和也
0'45.33266BS34
818ROCKSTAR 童夢 NSX道上 龍
小暮 卓史
1'10.75966BS40
932EPSON NSXロイック・デュバル
中山 友貴
1'26.84766DL9
1038ZENT CERUMO SC430立川 祐路
リチャード・ライアン
1Lap65BS40
1139DUNLOP SARD SC430アンドレ・クート
平手 晃平
1Lap65DL21
12100RAYBRIG NSX井出 有治
細川 慎弥
1Lap65BS21
1324HIS ADVAN KONDO GT-RJ.P・デ・オリベイラ
荒 聖治
2Laps64YH37
1421ASTON MARTIN 赤坂 DBR9都筑 晶裕
土屋 武士
3Laps63YH
1512IMPUL カルソニック GT-R松田 次生
セバスチャン・フィリップ
5Laps61BS32
GT500 規定周回数:46