マインズの新倉代表がいち早く、スペックVに試乗。歴代のGT-Rに精通したチューナーから見たインプレッションをお届けする。

談 構成: GTR-WORLD.net
写真: Dino Dalle Carbonare



◆エンジン
スペック上は、標準車と大差ないことになっているが、実際に走らせて見るとエンジンフィールは違うようだ。標準車と比較して、高回転の伸びがよくなっているように感じた。スペックVは上まできれいに回り、それでいてパワー感が持続する。高回転域でもフン詰まった感じがしないのだ。
ここまで差を感じると、エンジン特性そのものが違うのでは…と思われてならない。エンジン本体に手が入れられているという話はないが、1575万円もする「特別なGT-R」という存在感を考えても、若干のチューニングを開発陣が施したとしても不思議はない。3速以上で機能するハイギヤードブーストに関しては、一般道での試乗だったので残念ながら試せなかった。

◆足回り
試乗させてもらったスペックVは、まだショックアブソーバーに当たりがついていなかったので多少フリクションの渋さはあったものの、心配された硬いだけのサスペンションではなかった。標準車の初期モデルにあったようなコツコツした感じは皆無。減衰力が固定式になったが、しなやかに動く足でストリートでも苦もなく楽しめる。

◆ブレーキ
スペックVの一番のハイライトであるカーボンブレーキは、予想以上の仕上がりだった。若干、ブレーキの鳴きが気にはなるが、冷えていようが、低速だろうが、まったく制動力には違和感がない。その辺りをかなり意識してセッティングされたのが伝わってくる。
スチールローターに比べ1輪あたり5kgも軽くなったことで、ブレーキフィールは激変した。軽量化されたホイールを含め、駆動部分、つまり回転する重量物が大幅に軽量化されると、駆動方向だけでなく制動方向に対しても大きな影響を与えることがよくわかる。非常にブレーキレスポンスがよくなったというのが一番の印象。

◆まとめ
クルマ自体が軽くなったことも好印象。それはストリートで乗ってもわかる。そして、皆さんが一番気にするであろう乗り味について、それほど硬い感覚はなかった。エンジンフィールについては微妙に違う。トルクの出方を少し上に振ったかな? サーキット仕様というよりも十分ストリートで乗りたい、クルマ好きにはたまらん1台だと思う。