R35は、トランスミッションオイルの油温が高くなると自動的にフェイルセーフ機能が働き、エンジン回転が上がらないようになってしまう。サーキット走行時には、油温が高くなりこのフェイルセーフ機能が作動してしまうケースがあるようだ。これでは、せっかくサーキットまで足を運んだにも関わらず、走りを堪能することはできない。

その対策方法として、NISMOではトランスミッションの油温上昇に大きな影響を与えているリヤデフの冷却をまず第一に重視しているようだ。サーキット走行時に高温になりがちなデフオイルの温度を下げることで、トランスミッションオイルの温度も下げようという考え方だ。この考えに基づき、NISMOではデフオイルクーラーを開発している。

実際、NISMOが2008年の十勝24時間レースに参戦したR35 GT-Rにもデフオイルクーラーは装着されていた。また、昨年12月のNISMOフェスティバル前日にテストを行ったスーパー耐久仕様のR35 GT-Rにもデフオイルクーラーは装着されていたのである。いわば、デフオイルクーラーはサーキット走行時の必需品とも言えるアイテムだろう。

現在、NISMOが開発中のデフオイルクーラーは、先のレース用よりも若干小ぶりなコアを採用している。このアルミ製冷却コアをリヤバンパー奥に設置し、電動ポンプでデフオイルを循環させる仕組みだ。さらにこのコアの増設により約2ℓのオイル容量アップとなり、それ自体でも熱対策となる。システムは手動スイッチによ稼動し、街乗りではオフ、サーキット走行や高速道路を長時間走り続ける時はオンという使い分けが可能だ。

昨年12月に行われた袖ヶ浦フォレストレースウェイでのテストでは、このデフオイルクーラーなしの場合はわずか3周で140℃を超えたデフオイルの油温が、設置後は連続周回を重ねても130℃台をキープし、一度も140℃に達することがなかった。

このデフオイルクーラーもサクラの季節には発売されるとのこと。