今年の大阪オートメッセは、2月9日の開場直後に雪がこんこんと降り始めた。しかし、詰め掛けたファンの熱気は、降り積もる雪を溶かすような勢い。展示されているマシンも、1月の東京オートサロンからさらに進化したものや、関西独自のコテコテのテイストで仕上げられたものも多く、見せる側も熱気ムンムン。新型GT-Rのチューニングに関しては、オートサロンよりは数が少なかったものの、確実な進化を感じた。R35デビュー時にはチューニングができないクルマ、しづらいクルマという業界の雰囲気があったが、やはり自分好みのクルマにしたいという欲求のパワーはすごい。
Text: Katsuhide Sugino
Photo: GTR-WORLD.net



GT-Rマガジン・ブース
GTR-WORLD.netとJVを組むGT-Rマガジンのブースには、夏のFSWで戦った紅白のマシン、マインズとMCRがそれぞれの新型GT-Rを並べた。さらにユーザー・レポート「GT-Rで韓国」の作者とも箱根で遭遇したCARトップ編集部のガングレーのGT-Rも2台の後ろに控え、GT-Rマガジンの世界をそのまま展示したような雰囲気。じつは、Gマガ・ブースの隣は日産ブースだったのだが、オートサロン同様、新型GT-Rに関する展示は2008年仕様のGT500・GT-Rだけで、市販GT-Rの展示は1台もなかった。そうなると、GT-Rを見たいお客さんは、どんどんGマガ・ブースに集まるという寸法。山本編集長は、読者の対応やバックナンバー販売に大忙し。それにしても「ヤマモーと写真を撮りたい!」という読者があまりにも多いのはナゼ!?

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マインズ
東京オートサロンでいち早く足回りやブレーキシステム、そしてマフラーのパーツ展示をしたマインズ。カタログには、“予価”という表現ながらVX-ROMを搭載したコンピュータの写真を掲載し、完成間近であることを示唆した。ここオートメッセでは、オートサロンに間に合わなかったカーボン製のスポイラーを装着してきた。フロント、リアとも純正形状に近いものの、マインズ独自のさりげないモディファイが加えられている。とくに、リアはセンターの脚部をなくしてよりすっきりしたものに仕上げてきた。カーボンの剛性が高いので、これで十分強度が出ているとのこと。
新倉代表は慎重に言葉を選んで開発の状況を説明してくれたが、かなりのレベルまで進行している模様。GTR-WORLD.netで掲載したオートサロンのマインズ製カーボンスポイラーの写真が、すぐに海外サイトでも紹介されたところをみても、国内外問わずマインズに対する期待度はさらに高まっている。足回りの開発をいち早く始め、基本的なパーツが出揃い始めたところを見ると、そのすべてを組み込んだテスト車が本格的に動き始めるのは間近か?

GTR-WORLD.net

MCR
マインズにも負けない勢いでR35GT-Rの開発を進めているMCR。アドバンを履いたエンケイ製ホイールの奥に見えたのは、エンドレス製の鍛造モノブロックキャリパー。純正のブレンボ製6ポット・モノブロックキャリパーを交換したGT-Rは、オートサロン、オートメッセを通じてMCRが初。すでにテストを始めた小林代表によると、街乗りでも明らかに剛性感が違うという。鍛造で成型されたモノブロックの剛性が高くできるのは純正ブレンボも同じだが、エンドレスの鍛造モノブロックキャリパーは、パッド交換に手間がかかるが開口部に敢えて2本のリブを残したところが違う。ボルトでつなぐのではなく、一体で成型したリブが変形を抑えているということなのだ。GTマシンに装着し、実戦でテストを続けていたものを商品化した成果が出たということなのか。
また、いい感じに車高が落ちた足回りのテストも進んでいる。昨年末、FSWでノーマル状態で初めて走らせた小林代表は、「ストレートは本当に速いけど、コーナーでは乗せられているようで楽しくないなぁ」と首をひねっていたが、現在の足回りはかなり「オレ好みになってきた」らしい。しきりに気にしていたVDCの最終的な介入も、足回りのセッティングが決まるに従って気にならなくなり「いい感じ」。排気系にはARC製のオーバル出口のマフラーを装着。触媒もテストするらしい。
「このままいけば、R34GT-Rと同じようにチューニングできるんじゃないかな」とR35のチューニングに対する見通しを語る小林代表。赤いMCRの動きも注目だ。